中央調査報

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■「中央調査報(No.620)」より

2009年「パーソナル先端商品の利用状況」
(調査結果の概要)

 当社が例年実施している「パーソナル先端商品の利用状況」調査について今年の結果を報告します。この調査は1986年11月から毎年行っており、経年比較によって各商品の伸長などを読み取ることができます。
 本調査は2009年3月6日から15日にかけ全国の20歳以上の男女個人を対象に、個別面接方式で行い、1,317人から有効な回答がありました。
 28の品目について(1)各種商品の利用率(「あなた自身が持っているもの、または家にあって自分で使っているもの」、(2)各種商品の利用意向率(「これから先、新たに利用したいもの」を聞きました。

注) 以下で述べる文中・図表中の「パソコン(計)」は「ミニノートパソコン」「ノート/ブック型」「デスクトップ型」を合計した利用率・意向率、「携帯電話(計)」は「カメラ、TV電話などの機能付き携帯電話」「機能付きを除く携帯電話」を合計した利用率・意向率を表したものである。

1.利用率と利用意向

図表1


 「液晶テレビ」は顕著に伸びて4割近くの利用率
AV関連機器等では、
  • 「BSデジタル放送受信装置」20.3%と「地上デジタル放送受信装置」23.2%が、2011年のデジタル放送完全移行に向けてさらに利用率を伸ばし、放送のデジタル化に対する消費者の意識の高さをうかがわせる。
  • 「液晶テレビ」はここ4年の伸びが著しく、今回4割近くに達した。

 「ノート/ブック型」の利用率が大きく上昇し4割近くに
パソコン関連機器では、
  • 「ノート/ブック型」「デスクトップ型」等を合わせた「パソコン(計)」の利用率は前回より増加し6割。
  • 「ノート/ブック型」の利用率は今回約6ポイント上昇し、38.2%に。前回初めて利用率が上回った「デスクトップ型」(31.4%)との差がさらに開いた。

 「携帯電話(計)」は5人中4人が利用、「インターネットの利用者」は4割台半
通信関連等では、
  • 「インターネットの利用」は前回から横ばいの4割台半ば。「ブロードバンド回線の利用」も前回同様3割強の利用率。
  • 「携帯電話(計)」の利用率は前回から横ばいの8割台前半。携帯電話のうち、「カメラ、TV電話、ワンセグ、マネー決済、音楽配信、GPSなどの機能付き携帯電話」も前回から横ばいの約6割の利用。

 (新規)利用意向は、「液晶テレビ」が約2割と最も高い利用意向率
      「地上デジタル放送受信装置」も前回に引き続き高い利用意向率

今後の(新規)利用意向は、
  • 前回に続き「液晶テレビ」が20.4%と最も高く、以下、「地上デジタル放送受信装置」10.8%、「パソコン(計)」9.5%、「プラズマテレビ」8.0%、「BSデジタル放送受信装置」7.4%、「インターネットの利用」5.4%などが上位を占める。
  • 「携帯電話(計)」の利用意向率は2.7%にとどまる。利用率も前回から横ばい、利用意向もここ4年間は2%台で推移と、飽和状態に近い。

2.年代別の特徴

図表2


<利用率>
 「液晶テレビ」は40代と60歳以上で大幅増
AV関連機器等では、
  • 利用率の伸びが著しい「液晶テレビ」は30 ~ 50代で4割前後と高いが、20代・60歳以上でも3割台半ばの利用率であり、年代差は小さい。前回調査からの伸び率をみると、40代は13ポイント、60歳以上は11ポイントの大幅増となっている。
  • 「ビデオカメラ」は30 ~ 40代、「デジタルカメラ(一眼レフ以外)」「DVDプレーヤー/レコーダー(HDDを含む)」「家庭用ゲーム機」「携帯用ゲーム機」は20 ~ 40代で利用率が高く、年代差が大きい。

 「ノート/ブック型」の利用率が20~40代で5割前後
パソコン関連機器では、
  • 「パソコン(計)」では20 ~ 40代で7割台、50代でも6割を超える高い利用率であるが、60歳以上の利用率は3割強にとどまる。いずれの年代でも「ノート/ブック型」の利用率が「デスクトップ型」を上回っている。「ミニノートパソコン」は、前回、20代のみが1割を超えていたが、今回は30 ~50代で4~5ポイント伸び、これらの年代でも1割を超えた。
  • 「パソコン用プリンター」も、パソコン同様50代以下の利用率が高く、60歳以上で低い。

 「携帯電話(計)」は50代以下では9割前後の利用、60歳以上でも6割弱の利用
通信関連等では、
  • 「インターネットの利用」は、20 ~ 40代が6割台、50代が4割台半ばの利用率であるが、60歳以上では2割強と低い。「ブロードバンド回線の利用」は、40代のみが過半数を超えて5割台半ば、次いで20 ~ 30代で4割台である。
  • 「携帯電話(計)」は、20 ~ 40代で9割台、50代で9割弱、60歳以上で6割弱と50代以下では年代差はほとんどみられない。そのうち、「カメラなどの機能付き携帯電話」の利用率は、30代で最も高く8割を超え、20代・40代で7割台である。
  • 「家庭用ファクシミリ」は、40代での利用が最も高く5割を超える。

<利用意向率>
 「液晶テレビ」は20~50代で2割を超える利用意向率
AV関連機器等では、
  • 今回、利用意向率が最も高かった「液晶テレビ」は20 ~ 50代で利用意向率が2割を超えている。一方、「プラズマテレビ」は若年層ほど利用意向率が高い傾向にあり、最も高い20代で14.3%である。
  • 利用意向率が2位の「地上デジタル放送受信装置」は、20 ~ 50代では1割台の利用意向率で、年代の低い層ほど高く、20代が14.2%である。
  • 「BSデジタル放送受信装置」は30 ~ 50代で約1割の利用意向率となっている。

 いずれも20~30代で高い利用意向
パソコン関連機器では、
  • パソコン関連機器では、いずれの型式でも20 ~ 30代の利用意向率が高い。20代では「ミニノートパソコン」(8.8%)と「デスクトップ型パソコン」(6.1%)が他の年代より高く、30代では「ノート/ブック型パソコン」(7.8%)が他の年代より高い。

 「インターネットの利用」「ブロードバンド回線の利用」意向は30代で最も高い
通信関連等では、
  • 「インターネットの利用」では、30代が8.8%、50代が7.8%と比較的利用意向率が高いが、20代・40代でも5%前後の利用意向がある。「ブロードバンド回線の利用」では30代が最も高く7.1%である。「インターネット電話(IP電話)」は利用意向が最も高い40代でも3.3%にとどまっている。
  • 「携帯電話(計)」は、20代で最も利用意向が高く4.1%、20代を含め40代以下は、携帯電話のうち「カメラなどの機能付き携帯電話」を利用したいと回答している。また、「携帯電話(計)」の利用率が58.4%と最も低い60歳以上での利用意向は2.2%にとどまっている。