中央調査報

トップページ  >  中央調査報  >  「健康とスポーツ」に関する世論調査
■「中央調査報(No.626)」より

 ■ 「健康とスポーツ」に関する世論調査

 時事通信社では、2009年4月10日から13日にかけて、無作為に選んだ全国20歳以上の男女個人2,000人を対象に、「健康とスポーツ」に関する世論調査を実施した。この調査は、調査員による面接聴取法により実施し、1,317人から回答を得た。前回調査は昨年4月に実施されている。

1.現在の健康状態
 現在の健康状態について尋ねたところ、「健康」と答えた人は75.8%と、約4人に3人の割合となっている。一方、「不安がある」と答えた人は24.0%となっている。
 前回と比べると、「健康」と答えた人の微減となっている。

図1

「  「健康」と答えた人の割合は、地域別では東京、大阪などの19大都市で75.4%、その他の市で76.0%、郡・町村で75.3%となっており、地域による差はみられない。
 性別では、男性が77.1%、女性が74.4%となり、大きな差はみられない。
 年代別では、年代が高くなるにつれて「健康」と答えた人の割合が低くなっている。20~30歳代では約9割、40歳代で8割台半ば、50歳代で8割弱、60歳代で7割弱、70歳以上では5割台半ばに低下する。一方、「不安がある」と答えた人の割合は、年代が上がるにつれて高くなり、70歳以上では4割台半ばとなっている。

図2


2.定期的な健康診断の受診状況
 次に、定期的な健康診断を受けているか、受けている場合、どのように受けているかを尋ねた。
 「所属する企業や団体が実施する健康診断を受けている」が40.3%で最も多く、「自主的に医療機関で健康診断を受けている」が22.6%、「自治体が実施する健康診断を受けている」が21.9%となっている。これらを合わせた「定期的な健康診断を受けている」人の割合は80.0%を占めている。一方、「定期的な健康診断は受けていない」は19.8%となっており、5人に1人は受けていない。
 職業別にみると、健康診断を受診している人の割合は商工・サービス業(66.2%)と無職の主婦(69.0%)で低い。
 性別にみると、健康診断を受診している人の割合は女性(74.9%)より男性(85.3%)の方が高い。受けている健康診断では、「所属する企業や団体が実施する健康診断を受けている」は女性(30.4% )より男性(50.5%)に多く、「自治体が実施する健康診断を受けている」は男性(18.6%)より女性(25.3%)に多い。
 年代別では、健康診断を受診している人の割合が20~30歳代で71.8%、72.2%と7割強にとどまるのに対し、40~60歳代の年代では8割前後を占め、70歳以上では86.5%に達する。受けている健康診断では、20~50歳代では「所属する企業や団体が実施する健康診断を受けている」の割合が高く、60歳代、70歳以上では、「自主的に医療機関で健康診断を受けている」、「自治体が実施する健康診断を受けている」の割合が高くなっている。

図3


3.ふだん行っている運動・スポーツ
 ふだん、運動やスポーツをしている人の割合は59.4%と約6割を占めている。
 地域別では東京、大阪などの19大都市で61.7%、その他の市で59.2%、郡・町村で54.8%となっており、都会ほど高くなっている。性別では、男性が63.8%、女性が55.0%となり、男性の方が高い。
 年代別では、20歳代で7割弱と最も高いが、30~40歳代で5割強と低くなっている。50歳代で6割弱、60歳代で6割台半ばと高くなり、70歳以上でも6割強となっている。今回調査では、運動やスポーツをしている人の割合が20歳代で最も高くなっており、前回調査より15ポイントの大幅増となっている。

図4

 また、ふだん行っている運動・スポーツでは、「散歩」が最も多く35.3%となっている。以下、「ジョギング」8.3%、「ゴルフ」7.4%、「体操(ジャズダンス、エアロビクス)」5.7%、「サイクリング」3.6%、「野球、ソフトボール」3.4%、「水泳」3.3%、「登山、山歩き」3.1%などが続いている。
 さらに、ふだん運動やスポーツをしていると答えた人に、その頻度を尋ねたところ、「週に1~2回」と答えた人が最も多く32.6%、次いで「毎日」30.1%、「週に3~4回」21.0%となっている。
 一方、ふだん運動やスポーツをしていないと答えた人に、その理由を尋ねたところ、「仕事や家事が忙しくて時間がないから」と答えた人が57.7%と他を離している。以下、「機会がなかったから」が17.9%、「年をとったから」が10.7%と続いている。となっている。「変化」だと思う割合が4割強と最も高かった。

(調査部 君島ゆかり)