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■「中央調査報(No.652)」より

防寒に関する世論調査

 時事通信社では、2011年12月9日から12日にかけて、無作為に選んだ全国20歳以上の男女個人2,000人を対象に、「防寒に関する世論調査」を実施した。この調査は、調査員による面接聴取法により実施し、1,264人から回答を得た。

1.使用する暖房器具
 どのような暖房器具を使っているか聞いたところ、「石油ストーブ・ファンヒーター」が最も多く56.0%、次いで「エアコン」(50.1%)も半数以上が使用していると答えた。以下、「電気こたつ」(36.7%)、「ホットカーペット」(30.1%)も3割以上が使用していると答えた。(図1)

図1

 性別で差が見られるのは「湯たんぽ、あんか、足温器」で、男性の8.8%に対し女性は20.1%が使用している。年代別では、20歳代から40歳代までは「エアコン」が最も多く、50歳代以上の年代では「石油ストーブ・ファンヒーター」が最も多くなっている。また、「電気毛布」の使用は60歳代と70歳以上で2割台と他の年代に比べ多くなっている。

2.省エネを意識した暖の取り方
 今年の冬、省エネを意識した暖の取り方を考えているか聞いたところ、「考えている」が70.9%と7割を超える。一方、「考えていない」は28.6%となっている。
 性別で見ると、「考えている」のは男性67.0%、女性75.0%と、女性の方が多くなっている。年代別で見ると、「考えている」のは40歳代で75.0%と最も多いのをはじめ、30歳代から60歳代で7割を超えている。(図2)

図2

 次に、省エネを意識した暖の取り方を考えていると答えた人に、具体的な省エネ対策を尋ねたところ、「暖房器具の使用を控え目にする」が56.4%と最も多く、次いで「暖房器具の設定温度を下げる」(50.6%)も半数以上が答えた。以下、「これまでの冬より厚着する」(42.6%)、「暖房などを使う部屋を少なくする」(31.7%)の順になっている。(図3)

図3

 性別で見ると、「暖房器具の設定温度を下げる」(男性53.0%、女性48.3%)は男性の方が多く、「これまでの冬より厚着する」(男性37.1%、女性47.8%)、「暖房などを使う部屋を少なくする」(男性27.4%、女性35.7%)は女性の方が多くなっている。年代別で見ると、「暖房器具の設定温度を下げる」は30~40歳代で5割台半ばと多くなっている。また、「これまでの冬より厚着する」「暖房などを使う部屋を少なくする」は30歳代で他の年代より多くなっている。

3.保温性に優れた衣服やグッズの購入経験
 保温性に優れた素材を使った衣服やグッズを買ったことがあるか聞いたところ、「ある」が68.4%と7割近くとなった。購入経験がない人の割合は31.3%であった。
 性別で見ると、購入経験があるのは男性62.2%に対し、女性74.8%と、女性の方が多くなっている。年代別で見ると、購入経験があるのは40歳代以下の年代では8割を超え、50歳代でも76.7%となっている。(図4)

図4

 次に、保温性に優れた衣服やグッズを購入したことがあると答えた人に、良いと思う点を尋ねたところ、「軽量で動きやすい」が60.1%と最も多く、以下、「たくさん着こまなくても暖かい」(52.8%)、「値段が手ごろ」(47.0%)、「着心地・肌ざわりがいい」(45.1%)の順になっている。
 性別で見ると、ほとんどの項目で女性の方が多くなっているが、中でも「服がかさばらず着やせできる」(男性18.1%、女性38.2%)、「洗濯がラク」(男性6.5%、女性26.5%)は女性の方が20ポイント多くなっている。(図5)

図5


4.防寒にあたり気をつけていること
 防寒にあたり気をつけていることを聞いたところ、「厚手の靴下、タイツ、ネックウォーマーなどをうまく利用すること」が最も多く48.1%となっている。以下、「服を多く着て過ごすこと」32.8%、「安全性の高い暖房器具を使うこと」32.6%、「光熱費を節約できる暖房器具を使うこと」32.5%となっている。(図6)

図6

 性別で見ると、「厚手の靴下、タイツ、ネックウォーマーなどを利用すること」(男性36.3%、女性60.6%)、「体を温める食べ物や入浴など、自分で身体を温めること」(男性15.6%、女性39.1%)は女性の方が際立って多くなっている。以上のように、防寒に対する意識や行動は、男女による差が多く見られる。