中央調査報

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■「中央調査報(No.548)」より

「飲酒に関する世論調査」結果から

 お酒を飲む男性の割合は72.9%で、1年前の71.4%より増加してこれまでの減少傾向に歯止めがかかり、逆に増加が続いてきた女性は40.3%から38.1%に減ったー時事通信社が行った「飲酒に関する世論調査」でこんな結果が分かった。5月9日から12日まで、全国の成人男女2,000人を対象に行い、有効回答率は72.3%だった。

◆男性飲酒率は下げ止まり
 「日ごろお酒を飲むか」の問いに、「飲む」と答えたのは全体の54.8%で、昨年5月に実施した前回調査の55.5%をやや下回った。「以前は飲んだが、今は飲まない」は前回(9.9%)より増えて13.8%、「飲まない、飲んだことがない」は前回(34.7%)より減って31.4%となった。
 地域別にみると、「飲む」は東京、大阪などの「14大都市」で56.2%、「その他の都市」で55.6%、「郡・町村」で51.1%と、従来どおり都会ほど酒好きの傾向は変わりなかった。職業別で「飲む」割合が高いのは、自由業・管理職(72.6%)で7割を超えた。
 男女別にみると、「飲む」は男性で72.9%、女性は38.1%。男性は2000年調査では74.2%、01年調査では73.7%、昨年は71.4%と徐々に減っていたが、今回これに歯止めが掛かったといえそうだ。
 逆に女性は00年37.0%、01年38.1%、02年40.3%と増加傾向にあったが、減少に転じた。

◆30歳代に多いビール党
 次に、「飲む」と答えた人に、「よく飲むお酒」の種類を1つだけ選んでもらった。その結果、トップは「ビール(発泡酒も含む)」の57.6 %(前回は62.4%)で、以下は「焼酎」18.9%(同15.3%)、「日本酒」13.3%(同12.4%)、「ワイン」4.9%(同4.8%)などの順だった。
 “ビール好き”の割合を年齢別にみると、30歳代(69.4%)で最も多く、7割近くに上った。また、“焼酎好き”は40歳代(24.8%)で最も高く、ほぼ4人に1人の割合。“日本酒好き”の比率は60歳以上(27.1%)と50歳代(18.1%)の高齢層で高かった。
 「お酒を飲む頻度」については、「ほとんど毎日」が43.7%(前回41.5%)が昨年に続いでトップ。以下は、「週に2,3回」(19.2%)、「週に1回程度」(11.1%)、「週に4,5回」(10.1%)、「月に2、3回」(9.1%)、「月に1回程度」(4.3%)の順だった。
 「ほとんど毎日」を職業別でみると、農林漁業が81.3%で最も多く、商工・サービス業、自由業・管理職も5割を超えた。男性は54.5%で2人に1人、女性は24.7%で4人に1人が“毎日飲む派”だった。


◆若者に人気の「居酒屋」
 さらに、どんな場所でお酒を飲むことが多いかー複数回答で3つまで選んでもらったところ、「自宅」が85.9%で一番多く、2番目の「居酒屋、小料理屋」の43.7%を大きく引き離した。年代が高くなるほど割合が高いのは「自宅」派、逆に若い人ほど「居酒屋」の人気は高かった。
 最後にお酒を飲む理由を複数回答(3つまで選択)で尋ねた。トップは「お酒が好きだから」(50.1%)で半数を超えた。以下は、「気分転換のため」(36.9 % )、「友人・知人との付き合いで」(34.7%)、「食事をおいしくするため」(26.4%)、「仕事上の付き合いで」(20.6%)などと続く。
 男性が「お酒が好きだから」(59.4%)をトップに掲げているのに対し、女性は「気分転換のため」(42.2%)が一番。年齢別では、20歳代で「友人・知人との付き合いで」(52.5%),それ以外の各世代では「お酒が好きだから」が最も多かった。(了)

【よく飲むお酒の種類】
●あなたが日ごろ、よく飲むお酒は何ですか。次の項目の中から1つだけ選んでください。

◇日本酒 13.3%( 12.4%)
◇ビール(発泡酒も含む) 57.6%(62.4%)
◇焼酎 18.9%(15.3%)
◇国産ウイスキー 2.0%( 1.7%)
◇輸入ウイスキー 0.6%( 0.4%)
◇ワイン 4.9%( 4.8%)
◇プランデー・コニャック 0.1%( 0.4%)
◇その他のお酒 2.4%( 2.7%)
◇わからない 0.1%( ----)