中央調査報

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■「中央調査報(No.552)」より

 ■ 「夏休みに関する世論調査」結果から

 今年、夏休みを取った人の割合は、2002年9月の前回調査に比べ3.5ポイント減の49.5%と、半数を切ったことが時事通信社の実施した「夏休みに関する世論調査」で分かった。調査は9月12日から15日までの4日間、全国の成人男女2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回答率は70.2%。

1. 取得者、半数割る
 まず、「7月1日から8月31日までの夏季に、仕事を休んで、ある程度まとまった休暇(夏休み)を取ったか」を質問した。仕事を持ってない人には「学業や家事などから離れて、ゆっくりと過ごすことを休暇」と定義して、回答してもらった。
 その結果、「夏休みを取った」は49.5%(前回53.0%)、「夏休みは取っていない」47.6%(同44.5%)、「分からない」は2.9%(同2.5%)で、「取った」は半数割れし、「取った」、「取らない」の比率が相拮抗。地域別では、東京、大阪など14大都市で55.3%(前回56.9%)、その他の市で48.8%(同52.6%)、郡・町村で45.7%(同50.2%)と、都会ほど取得者の割合が高いことに変わりはないが、いずれの地域でも減少した。
 職業別では、事務職がほぼ4人に3人の74.6%と極めて高率。また、農林漁業が前回比15.3ポイント増の30.0%、自由業・管理職が同19.5%減の57.4%と、大きな変動があったのが目立った。

2. 「3日以下」が24%でトップ
 次に、夏休み取得者(695人)にその日数を尋ねた。日曜日や祝祭日を挟んで夏休みをとった場合、その日も含めてもらった。
 その結果、最も多かったのは「3日以下」の23.6%(前回24.0%)。以下は、「5日」17.3%(同18.2%)、「8日から10日」15.8%(同14.4%)、「7日」14.1%(同12.3%)、「4日」12.8%(同12.6%)、「6日」6.0%(同7.4%)などと続いた。
 これで見ると、1週間以内を取得日数とする比率が約4人に3人の73.8%(同74.5%)に達し、これが日本人の平均的な“夏休み像”といえよう。一方で、「22日以上」の超大型バカンスを取った人は6.0%。昨年より1.0ポイント増えている。夏休みの期間中、どのようなことをしたのか該当するものすべてを挙げてもらったところ、(1) 友人、家族、親類などと外食(32.1%)(2)友人や親類宅などを訪問(29.9%)(3)ショッピング(25.2%)(4)温泉などで保養(25.0%)(5)何もしなかった、家にいた(16.1%)-が上位。
 このうち、「何もしなかった、家にいた」人の割合は、男性が前回比2.5ポイント減の16.7%、女性が逆に同6.8ポイント増の15.5%増で、男女間の差がかなり縮まった。

図1

3.「旅行をした」は5割超える
 夏休み取得者に一泊以上の旅行の有無を尋ねたところ、「旅行はしなかった」が49.4%、「分からない」が0.4%で、何らかの旅行をした人が半数を超えた。これら旅行の中身は、「帰省以外の目的で国内旅行をした」が31.8%で最も多く、「帰省旅行をした」が17.8%、「海外旅行をした」が2.7%だった。
 一方で、今年夏休みを取らなかった人(668人)にその理由を複数で答えてもらった。トップは「仕事や家事、学業などが忙しかった」53.4%(前回46.1%)で過半数に達した。以下は、「夏休みを取る意思がなかった」25.9%(同25.0%)、「経済的に休暇を取る余裕がなかった」10.9%(同12.4%)、「病気や病弱など健康上の理由で」5.2%(同8.7%)などとなっている。(了)