中央調査報

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■「中央調査報(No.582)」より

 2006年「パーソナル先端商品の利用状況」結果概要



 当社が例年実施している「パーソナル先端商品の利用状況」調査について今年の結果を報告します。この調査は1986年11月から毎年行っており、経年比較によって各商品の伸長などを読み取ることができます。
 本調査は今年2月10日から13日にかけ20歳以上の全国2,000人の男女個人を対象に、個別面接方式で行い、1,314人(回収率65.7%)から有効な回答がありました。
 調査品目は以下の通りです。それぞれの品目について

 (1)各種商品の利用率
  (「あなた自身が持っているもの、または家にあって自分で使っているもの」)、
 (2)各種商品の利用意向率(「これから先、新たに利用したいもの」)

 を聞きました。

調査品目


1.全体にみた利用率と利用意向率
 利用率の最も高い品目は「携帯電話(計)」72.9%で、そのうち「カメラ、TV電話付き」が47.6%と「機能付きを除く」携帯電話の32.1%を上回る。次いで、「パソコン(計)」が53.6%と半数を超えており、「デスクトップ型」32.2%と「ノート/ブック型」30.3%が同水準となっている。以下、「デジタルカメラ」47.1%、「DVDプレーヤー」46.7%、「パソコン用プリンター」43.5%、「家庭用ファクシミリ」42.5%が4割以上の利用率、「インターネットの利用」39.4%、「BS放送用受信装置」37.4%、「ビデオカメラ」35.9%、「MDプレーヤー」34.1%、「家庭用ゲーム機」31.5%が3割以上の利用率となっている(図表1)。
 次に、利用意向率をみると、「液晶テレビ」が17.4%で最も高く、次いで「地上デジタル放送用受信装置」16.0%が僅差で続く。「プラズマテレビ」13.6%、「パソコン(計)」12.4%も1割を超えている。パソコンのうち、「デスクトップ型」は2.9%で、「ノート/ブック型」が6.9%と上回る。以下、「BSデジタル放送用受信装置」8.7%、「BS放送用受信装置」6.1%、「CS放送用受信装置」5.0%への利用意向率が5%を超えている。利用率が7割を超える「携帯電話(計)」は、利用意向率が2.7%にとどまり飽和感があるが、2番目に利用率の高い「パソコン(計)」は、利用意向率が12.4%とまだ需要のある品目であると推察される。
 また、利用意向率の高い「液晶テレビ」(利用率14.3%)、「地上デジタル放送用受信装置」(利用率7.6%)、「プラズマテレビ」(利用率4.5%)は、利用率が1割前後と低く、今後の利用の高まる品目と期待される(図表2)。

図表1・図表2

2.各品目別利用率及び利用意向
 利用率をみると、「BS放送用受信装置」は前回より増加して37.4%と、4割近くとなっている。「BSデジタル放送用受信装置」は1割強に増加、前々回から調査開始した「地上デジタル放送用受信装置」は倍増の7.6%の利用率となっている。
 利用意向率をみると、「BS放送用受信装置」が6.1%、「BSデジタル放送用受信装置」が8.7%、「地上デジタル放送用受信装置」が16.0%となっており、BS放送の受信装置に対する利用意向は堅調である。
 また、2011年の地上放送デジタル化に向けた動きと合わせ、「地上デジタル放送用受信装置」の利用意向が加速する傾向が今回調査でもうかがえる。

BS放送・BS/地上デジタル


 3年前から調査開始した「液晶テレビ」は引き続き増加して14.3%と1割台半ばの利用率となっている。「プラズマテレビ」は「液晶テレビ」に比べると伸び率がゆるやかであるが、今回も増加し4.5%の利用率となっている。
 利用意向率をみると、「液晶テレビ」が17.4%、「プラズマテレビ」が13.6%とともに1割を超えている。特に「液晶テレビ」は3年連続で調査品目中、最も高い意向率となっている。「液晶テレビ」、「プラズマテレビ」ともに今後の伸びが期待され、動向に注目したい品目である。

液晶テレビ・プラズマテレビ


 これまで増加傾向の「デジタルカメラ」の利用率は前回より8.1ポイントと大幅に増加して、5割近く(47.1%)となっている。利用意向は、利用率の伸長につれて低くなり、今回調査では4.1%となっている。

デジタルカメラ


 「MDプレーヤー」の利用率は順調に伸長して、34.1%と3割台半ばを占めている。「携帯メモリーオーディオ(i-podなど)」の利用率は4.9ポイント増の7.5%となっている。利用意向率をみると、「MDプレーヤー」は最近5年間は1.5~3.3%で推移し、「携帯メモリーオーディオ(i-podなど)」は昨年より4%を超えている。
 パソコン・ゲーム機の機能を含めた「DVDプレーヤー」は前回より8.7ポイントと大幅に伸長して半数近く(46.7%)となり、「ハードディスクレコーダー」も増加して12.3%と1割を超えた。利用意向率をみると、「DVDプレーヤー」は低下傾向にあり、「ハードディスクレコーダー」は2003年以降大きな変化は、みられない。

MD・携帯メモリーオーディオ・HDレコーダー・DVDプレーヤー
MD・携帯メモリーオーディオ・HDレコーダー・DVDプレーヤー


 「パソコン(計)」の利用率をみると、前回は横ばいであったが、今回は4.9ポイント増加して、53.6%と過半数の利用率となった。
 パソコンのうち、「デスクトップ型(据え置き型)」の利用率は32.2%で前々回の水準に戻し、これまで増加傾向の「ノート/ブック型」はさらに微増して3割台(30.3%)となっている。
 利用意向率をみると、「パソコン(計)」は12.4%で、5、6年前と比べると低下しているものの依然1割を超える利用意向がある。その内訳をみると、「ノート/ブック型」が6.9%と堅調、「デスクトップ型」が2.9%となっている。

パソコン デスクトップ型・ノート/ブック型
パソコン デスクトップ型・ノート/ブック型
パソコン デスクトップ型・ノート/ブック型


 前々回大きく増加した「携帯電話(計)」の利用率は微増して、72.9%と7割を超えた。利用意向率は2.7%と普及が一巡したためか、大きくない。

携帯電話


(調査部 君島ゆかり)