中央調査報

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■「中央調査報(No.597)」より

  
喫煙に関する世論調査


 時事通信社では、2007年 6月 8日から11日にかけて、無作為に選んだ全国20歳以上の男女2,000人を対象に「喫煙に関する世論調査」を実施した。この調査は、調査員による個別面接聴取法で行い、1,350 人(67.5%)から回答を得た。なお、この調査は、1978年、1983年及び1987年以降は毎年(1995年、1997年を除く)実施しており、今回で21回目となる。(前回調査は2006年 7月のたばこ値上げ前にあたる 6月 9日~12日に行われている。)


1.喫煙率
 日頃たばこを吸うかどうかを尋ねたところ、「吸わない」と答えた人の割合は 73.7%であった。非喫煙者の割合は過去10 年間緩やかな増加傾向を示しており、今回調査では過去最高であった2004年の 72.7%を上回った。


図1


 たばこを吸う人には、1日に吸う本数をあわせて聞いた。「10~19本」(10.8%)と「20~29本」(9.9%)がそれぞれ10%前後を占め、「9本以下」が 3.0%、「30本以上」は 2.6%となっている。


図2


 非喫煙者の割合を男女別に見ると、男性が 58.7%(前回56.4%)、女性が 87.3%(同86.5%)と30ポイント近くの差が見られた。年代別に見ると、最も低い20歳代で非喫煙率は65.7%(65.9%)にとどまっているのに対し、60歳以上では 81.8%(81.4%)に達する。40歳代(73.8%)では前回の 62.6%より10ポイント以上上昇した。


図3

 たばこを吸わないと答えた人に、過去に習慣的な喫煙があったかを聞いたところ、「ある」が 28.2%、「ない」が 71.8%であった。男女別では、「ある」と答えたのは男性で 57.0%に上るのに対し、女性では 10.7%にとどまっている。年代別に見ると、「ある」と答えたのは20歳代で最も低く 12.8%、逆に60歳以上でもっとも高く 36.3%となっている。


図4



2.禁煙への意向
 たばこを吸う人に、いずれやめるつもりがあるかどうかを質問した。「いずれやめようと思っている」が 38.3%(前回40.4%)で、「やめないが本数を減らす」は 23.1%(同24.2%)であった。一方、「やめるつもりはない」は 36.3%で、昨年たばこ値上げ直前に行われた前回調査の 31.5%より 4.8ポイント上昇した


図5


 男女別では、「いずれやめようと思っている」が女性(47.8%)で男性(35.1%)より多く、「やめるつもりはない」は男性(38.5%)で女性(30.0%)より多くなっている。

図6




3.他人のたばこの煙に迷惑を感じた経験
 他人が吸うたばこの煙に日ごろ迷惑を感じたことがあるかを尋ねたところ、「ある」と答えた人の割合が 69.0%(前回66.5%)で、「ない」と答えた人は 31.0%(同33.5%)であった。「ある」と答えた人の割合は、非喫煙率の上昇に伴って、過去緩やかな上昇傾向を見せており、非喫煙率が過去最高となった今回調査では同じく過去最高を記録した。(図7)


図7



 迷惑を感じたことがある人の割合を男女別に見ると、男性で 56.7%、女性で 80.2%と20ポイント以上の差が見られた。年代別に見ると、20歳代から60歳以上まででいずれも7割程度(67.5~72.4%)となっており、世代が上がるほど「ない」と答えた人の割合が増加した前回調査とは異なり、年代層ごとの顕著な差は見られなかった。


図8


 迷惑を感じたことが「ある」と答えた人に、特に迷惑だと感じる場所を2つまで選んで答えてもらった。
 最も多かったのは前回と同様「レストラン・喫茶店」で、46.4%であった。以下、「街頭」31.3%、「駅構内やバス停」26.0%、「職場」18.2%、「列車」および「病院」14.7%、「家庭」13.7%の順となっている。


図9

(総務部 絹川 智史)