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■「中央調査報(No.632)」より

サッカー・ワールドカップに関する全国意識調査

 中央調査社では、サッカー・ワールドカップに関する全国意識調査を4月2日から12日までの11日間、20歳以上の男女を対象に面接聴取法で行った(有効回収数1,315人)。サッカーのワールドカップ南アフリカ大会に対する人々の関心度や観戦意向、トーナメントの予想順位について紹介していきたい。

1.サッカーのワールドカップへの関心度
       ―「関心がある(計)」が41.2%


 6月11日から開催されるFIFAワールドカップ南アフリカ大会について、どのくらい関心があるか質問したところ、最も多かった回答が「まったく関心がない」32.8%で、「あまり関心がない」21.7%とあわせた「関心がない(計)」が54.4%と、「関心がある(計)」41.2%(「ある程度関心がある」30.8%と「非常に関心がある」10.4%の合計)を上回った。
 特に女性で「関心がない(計)」の割合が61.6%と高い一方で、男性では「関心がある(計)」が「関心がない(計)」よりも多かった(「ある」51.3%、「ない」46.3%)。女性よりも男性で関心度が高い傾向は各年代共通であり、20歳代、30歳代、40歳代の男性で特に高く、「関心がある(計)」が6割を超えている(図1)。


図1


2.ワールドカップの観戦意向

 続いて、ワールドカップ大会の試合をどのようにみる予定か聞いたところ、「時間があればテレビで試合を見るつもりだ」という回答がもっとも多く29.4%であり、「日本の試合はテレビで全試合を見るつもりだ」14.8%を上回った。また、「ニュースや新聞などで試合の結果がわかればよい」との回答も14.8%であった。
 なお、性別にみると、日本が直接対戦する試合か否かを問わず『~テレビで試合を見るつもりだ』と答えた人の割合は男性の方が高く、ワールドカップへの関心度にくわえて観戦意向も男性の方が強いことが明らかになった(図2)。


図2


3.日本の予想順位

 そして、「日本はどのくらい活躍すると思いますか。日本の順位を予想してください。」と質問したところ、「わからない」回答が最多で35.5%、「予選リーグまで」が26.2%、「ベスト16(決勝トーナメント進出)」が16.3%、「ベスト8(準々決勝進出)」が11.3%であった。
 ワールドカップに関心があると答えた層に限って予想をみてみると、「ベスト16(決勝トーナメント進出)」と答えた人が26.4%、「ベスト8(準々決勝進出)」と答えた人が14.4%など、決勝トーナメントへ日本代表が進出するという予想が半数を超えており、サッカーファンの日本代表に対する期待の高さが伺える(図3)。


図3


4.優勝国(チーム)予想

 最後に、「優勝するのはどの国(チーム)だと思いますか。」と質問したところ、ブラジルが24.6%と圧倒的に多かった。その他の強豪チームについては、スペインが4.8%、イタリアが4.3%、アルゼンチンが3.6%など、いずれも5パーセント以下であり、ブラジルに優勝予想が集中している。
 ワールドカップに関心がある層に限ってみても、ブラジル人気の高さは同じで、34.3%と3人に1人が、ブラジルが優勝すると予想している。一方、1割弱(9.6%)は、UEFA欧州選手権2008年大会優勝チームのスペインを挙げている(図4)。


図4


5.まとめ

 以上、「サッカー・ワールドカップに関する全国意識調査」の結果を紹介した。日本代表が初出場を果たした1998年フランス大会、日本代表が決勝トーナメントで戦った日韓共同開催の2002年大会、そして2006年ドイツ大会に続き、日本代表チームがワールドカップに出場するのは今年で4回目となる。今回の調査結果からは、大会への関心が国民の間で大きな高まりを見せているとは残念ながら言えなかったが、南アフリカ大会が始まって、日本代表やその他各国の代表チームが素晴らしい試合をみせてくれる中で、ワールドカップに対する人々の注目度が変化していくことを期待したい。

(調査部 岩田香奈江)