■ 新型コロナウイルス感染症に関する意識調査
世論調査、市場調査の専門機関である一般社団法人 中央調査社(会長 境 克彦)は、「新型コロナ
ウイルス感染症に関する意識調査」を実施しました。調査は、2021年3月5日から14日にかけて、
無作為に選んだ全国の20歳以上の男女個人を対象に個別面接聴取法で行い、1,201人から回答を
得ました。質問項目は、「新型コロナウイルス感染症による生活への影響」、「感染拡大に対する政
府等の対応への評価」、「ワクチン接種について」「感染収束について」です。主な調査結果は以下
のとおりです。 ![]() 次に『生活に影響があった』と回答した人にど のような影響があったかを聞いたところ、「外出 しなくなった」をあげた者の割合が76.0%「親 族や友人との交流が減った」をあげた者の割合が 68.6%と高く、「家族が家にいる時間が長くなっ た」(38.8%)「支出を抑えるようになった・買 い物を控えるようになった」(34.6%)が3割台 の回答となっているほか、「収入や売り上げが 減った」(27.2%)、「子供の学校や保育園が休校・ 休園した」(26.9%)、「精神的に落ち着かなくなっ た」(18.3%)、「在宅勤務になった・在宅勤務 が増えた」(13.6%)などの順となっている。 これを性別にみると、「収入や売り上げが減っ た」、「在宅勤務になった・在宅勤務が増えた」の 就業関係の項目をあげた者の割合は男性で高く、 「子供の学校や保育園が休校・休園した」、「家族 が家にいる時間が長くなった」、「外出しなくなっ た」、「支出を抑えるようになった・買い物を控 えるようになった」、「親族や友人との交流が減っ た」、「精神的に落ち着かなくなった」をあげた者 の割合は女性で高くなっている。【図2】 ![]() 2. 新型コロナウイルス感染症の感染拡大に対する対応 この1年間の新型コロナウイルス感染症の感 染拡大に対する政府、地方自治体、医療機関の 対応を「まったく評価できない」を0、「十分評価 できる」を10として評価してもらい、それを得 点として平均スコアを算出したところ、政府の 対応に対する評価は4.41、地方自治体の対応に 対する評価は5.14、医療機関の対応については 7.46となった。政府の対応に対しての評価が低 く5点に届かない一方、医療機関に対しては高 い評価となった。【図3】 ![]() 対応への評価を性別に比較すると、大きな差 ではないが、男性より女性の方がいずれの機関 も評価が高くなっている。 年代別にみると、全体の平均スコアに対して 比較的ポイント差があるのは、政府の対応に対 しては、60歳代の評価が低く、医療機関の対応 に対しては70歳以上の評価が低くなっている。 また、20歳代では、地方自治体への評価が4点 台と低く、政府への評価も低い一方、医療機関 に対する評価は他の年代層より高くなっている。 また、緊急事態宣言が発出された地域とそれ 以外の地域に分けて、集計したところ、緊急事 態宣言地域の方がいずれの機関に対しての評価 がそれ以外の地域より低くなっている。【図4】 ![]() 3.新型コロナウイルス感染症のワクチンの接種について 新型コロナウイルス感染症のワクチンの接種 について聞いたところ、「すぐに接種したい」と 答えた者の割合が34.3%、「ほかの人の様子を 見て、社会である程度接種が進んでから接種し たい」と答えた者の割合が44.5%で、約8割の人 が『接種したい』と回答している。一方、「接種し たくない」と答えた者の割合が9.5%、「まだ決め ていない」と答えた者の割合が10.6%、「わから ない」と答えた者の割合が1.2%となっている。 性別にみると、「すぐに接種したい」と答えた 者の割合は女性よりも男性で高くなっている。 年代別にみると、「すぐに接種したい」と回答 した人の割合は60歳代、70歳以上の高齢者層 で4割を超えているのに対し、20歳代、30歳代 の若年層では、過半数の人が「ほかの人の様子を 見て、社会である程度接種が進んでから接種し たい」と回答している。また、20歳代では『接種 したい』と回答した人の割合も他の年代層に比較 するとやや低い。 地域別にみると、大きな差異は見られない。 【図5】 ![]() 次に「接種したくない」、「まだ決めていない」 と回答した人に接種したくない理由を聞いたと ころ、「接種後の副反応(熱や悪寒、痛みや蕁麻 疹等)のリスクがあるから」を挙げた者の割合が 63.5%と最も高いほか、「ワクチンに効果がある かわからないから」(40.2%)が4割台の回答、「ワ クチン接種会場に行くことが危険だと思うから」 (11.2%)「基本的な感染対策をしていれば感染 しないと思うから」(10.4%)が1割の回答となっ ている。 なお、「その他」と答えた人の割合が12.9%と なっていて、具体的に回答してもらったところ、 「アレルギーがあるから・持病があるから」、「注 射が嫌い」、「ワクチンが不安・どんなものかわ からない」、「優先順位があって先のことだから」 などがあげられている。 性別にみると、「接種後の副反応(熱や悪寒、 痛みや蕁麻疹等)のリスクがあるから」は女性で 比較的高く、「ワクチンに効果があるかわからな いから」は男性の回答率が高い。【図6】 ![]() 4.感染の収束について コロナ禍が収束して、コロナ禍以前の状態に 戻るまでの期間を聞いたところ、「収束後、3か 月ぐらいで戻る」と答えた者の割合が2.5%、「収 束後、6か月ぐらいで戻る」と答えた者の割合が 6.8%、「収束後1年ぐらいで戻る」と答えた者の 割合が25.1%、「収束後2~3年ぐらいで戻る」 と答えた者の割合が34.2%、「収束後4~5年 ぐらいで戻る」と答えた者の割合が11.8%と回 答していて、約6割の人が収束後、コロナ以前 の生活に戻るには、1年から3年かかると考えて いる。「6年以上たってもコロナ禍以前の状態に は戻らない」と答えた者の割合が12.8%、「わか らない」と答えた者の割合が6.7%となっている。 性別にみると、大きくは差がないが、「収束後 1年ぐらいで戻る」の割合は男性で、「収束後2 ~3年ぐらいで戻る」の割合は、女性でやや高く なっている。 年代別にみると、20歳代で、「収束後2~3年 ぐらいで戻る」と答えた者の割合が他の年代層に 比較して低い一方、「収束後4~5年ぐらいで戻 る」「6年以上たってもコロナ禍以前の状態には 戻らない」と答えた者の割合が高く、他の年代層 より長期間かかる・戻らないと考えられている。 地域別にみると、「収束後1年ぐらいで戻る」 の割合はそれ以外の地域で、やや高くなってい る。【図7】 ![]() 最後にコロナ禍が収束したらやってみたいこ と、したいことを聞いたところ、「国内旅行に行 く」を挙げた者の割合が64.4%「家族や友人と の外食」を挙げた者の割合が62.7%と6割を超え て高く、「テーマパークや遊園地、動物園などに 行く」(32.6%)「街でのショッピング」(32.4%) 「イベントやコンサートに行く」(31.6%)「家 族や友人との家での会食・パーティ」(31.3%) も3割台の回答があるほか、「海外旅行に行く」 (24.1%)、「スポーツ観戦に行く」(20.6%)、「カ ラオケに行く」(18.4%)が回答されている。 性別にみると、「国内旅行に行く」「家族や友人 との家での会食・パーティ」は男女とも差がない が、「家族や友人との外食」、「テーマパークや遊 園地、動物園などに行く」「街でのショッピング」、 「イベントやコンサートに行く」をあげた者の割合 は女性で、「スポーツ観戦に行く」をあげた者の割 合は男性で、それぞれ高くなっている。【図8】 ![]() *1 2021年1月に緊急事態宣言が発出されたのは、栃木県、埼玉県、千葉県、東京都、神奈川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県及び福岡県 ![]() |