中央調査報

トップページ  >  中央調査報   >  以前の調査  >  サッカーワールドカップへの関心と評価
■「中央調査報(No.538)」より

 ■ サッカーワールドカップへの関心と評価

 時事通信社が7月に実施した「W杯日韓大会に関する世論調査」から、ワールドカップへの関心と日本代表の評価について、調査結果をお知らせします。調査は全国の20歳以上男女個人2,000人を対象に、面接聴取法で実施され、回収率は70.0%(有効回収数1,399)でした。なお、このほかに比較のため取り上げたいくつかの調査についても、調査対象、対象数、調査方法はすべて同じです。

1.ワールドカップに対する関心
 今回のW杯について関心があったかどうかをきいたところ、「関心があった」が46%、「どちらかといえば関心があった」が30%で、合わせると76%が『関心があった』と答えています。これは、「シドニー五輪」のときの85%には及ばないものの、「ソルトレーク冬季五輪」のときの57%を大きく上回っています(図1)
 また、観戦状況は、「試合会場に行って」が1%、「テレビやラジオなどで」が84%、「後でニュースで結果を知った」が10%となっており、「後で結果を知ることもしなかった」は5%にすぎません(図2)


図1 
図2

 W杯への関心を、大会前に調査した結果と比較したのが(図3)です。大会1年以上前の2001年3月調査では、「関心がある」「どちらかといえば関心がある」を合わせた『関心層』は44%にとどまっていました。また、大会前の5月(上旬)に行った調査(これは中央調査社の企画で行ったもので、選択肢は「非常に関心がある」「ある程度関心がある」)では『関心層』は47%でした。
 関心を性別にみると、大会前調査では男女の温度差がみられましたが、大会後の調査では『関心層』の比率に男女差はなくなっています。年代別では、大会前『関心層』が少数派だった50代、60歳以上も、大会後の結果では『関心層』が多数を占め、伸び率で言えば若い世代を上回るほどです。
 以上の結果をみると、大会直前あるいは大会に入ってからの盛り上がりが、比較的関心の薄かった層をも巻き込んで、国民的関心事になったことがうかがえます。

図3


2.日本代表の成績に対する評価

 こうした盛り上がりぶりは、ベッカムやカーンといった外国のスター選手たちが人気を集めたこともありますが、やはり決勝トーナメントに進出した日本代表チームの健闘によるものと思われます。
 日本代表チームの成績を100点満点で評価してもらったところ、20%が「100点満点」をつけ、「90点台」が28%、「80点台」が28%と、76%の人が80点以上の点をつけています。これは、18個のメダルを獲得したシドニー五輪の日本選手団をしのぐ高い評価となっています(図4)

(調査部 宮下公一)

 
図4