1.公共図書館の利用について ![]() 「利用した」の割合は、東京、大阪などの15大都市で35%(前回35%)と、その他の市31%(同31%)や郡・町村32%(同28%)よりやや高い。性別では男性が30%(同29%)、女性が34%(同32%)と前回に続き、女性の方が高い。また、年代別では20歳代37%(同39%)、30歳代39%(同47%)、40歳代41%(同41%)、50歳代32%(同25%)、60歳以上22%(同19%)となっており、30歳代で「利用した」割合の減少が大きい。職業別で最も「利用した」割合が高かったのは、自由業・管理職の49%で前回の33%から大幅増となっている。一方、最も低かったのは前回同様、農林漁業の18%(同14%)であった。 次に、公共図書館を利用した人に、その頻度を尋ねた。前回と同じく、「1年に数回程度」が最も多く35%(前回32%)。以下、「1カ月に2、3回程度」24%(同23%)、「1カ月に1回程度」22%(同21%)、「1週間に1回程度」8%(同12%)の順になっている。 さらに、利用目的については、前回と同じく「本や雑誌を借りるため(家族のために借りた場合も含む)」が最も多く70%(同73%)。次いで、「図書館にある辞書や本などを利用して、調べ物をするため」40%(同37%)、「館内で本や雑誌、新聞を読むため」27%(同33%)があげられた。 2.公共図書館利用の満足度 ![]() 満足派の割合を都市規模別にみると、15大都市78%(前回78%)、その他の市80%(同85%)、郡・町村91%(同86%)と前回同様、地方ほど満足度が高い。性別では男性78%(同81%)より女性84%(同85%)に高く、年代別では20歳代81%(同73%)、30歳代81%(同88%)、40歳代86%(同81%)、50歳代76%(同85%)、60歳以上82%(同87%)となっており、50歳代を除き8割を超えている。 また、不満派にその理由を聞いたところ、前回と同じく「利用したい本がなかったか、他の人に借りられていた」59%が最も多かったが、前回の70%より大幅に減少した。以下、「閲覧室の座席がいっぱいになるなど、混雑していて、利用しにくかった」22%(同27%)、「開館時間が短い」18%(同21%)があげられた。 3.公共図書館を利用しなかった理由 4.公共図書館を利用しやすくするための要望 ![]() 都市規模別では、「図書館をもっと便利な場所に設ける」が15大都市23%、その他の市18%、郡・町村10%と都市部ほど要望が高くなっている。性別では、「新刊本を充実させる」(男性16%:女性24%)、「図書館をもっと便利な場所に設ける」(男性15%:女性20%)が女性に高く、「専門書や学術書を充実させる」(男性12%:女性7%)は男性に高くなっている。年代別にみると、50歳代以下の年代ではいずれも「昼間や平日に図書館を利用しにくい人のために、開館日や開館時間を工夫する」がトップにあげられているが、特に40歳代で40%と高くなっている。 また、職業別では「昼間や平日に図書館を利用しにくい人のために、開館日や開館時間を工夫する」が自由業・管理職で51%と半数を超える。このほか、自由業・管理職では「利用者自身が館内コンピューターで図書の検索ができるようにする」が23%と、他の職種ではいずれも1割未満にとどまっているのに対し、目立って高い。 (調査部 君島ゆかり) |